安芸地区在宅ケア講演会

11月24日に、安芸地区在宅ケア講演会が開催され、日本対がん協会会長 垣添忠生先生に「人が生き、死ぬこと」と題して、ご講演いただきました。

先生には、平成22年の広島医学会特別講演で「わが国のがん医療、がん対策の問題点」と題して講演された際に、講演後の懇親会でお目にかかっております。最愛の奥様の在宅での看取りの手記を読んでいたので、安芸地区医師会の在宅医療・在宅緩和ケアの取り組みについてお話をさせていただき、年間の看取りについて聞かれたのを記憶しています。

今回の講演では、まず、自分のがんにどう立ち向かったか、という観点でのいろいろな患者さんの話を通して、「人間の強さ、弱さをすべて包摂して医療はある」という事を話されました。

次に、「妻を看取る日」に関する話でした。手記の中では、奥様が「『こんなにつらい治療を受けているのは、あなたのためですよ』と言われ、絶句した」と書かれていたのを、思い出しました。

最後に、臨床家としてのがんとの付き合い40年、ご自分もがん患者であり、またがん患者の家族、遺族の立場も経験され、さらにがん行政や政治とも20年近く関わってこられた立場からのお話をされました。

先生の人生観や、「今、自分に課していること」として取り組んでおられる数々の事、真摯な生き方をうかがい、本当に有意義な時間でした。

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