ロコモティブシンドロームについて

10月8日は「骨と関節の日」です。

これは1994年(平成6年)に日本整形外科学会が、「十」と「八」を組み合わせると「骨」の「ホ」の字になることから、10(十)月8(八)日を「骨と関節の日」と制定しました。

また10月は「骨と関節の月間」でもあります。10月10日の「体育の日」を前にして、整形外科が行っている医療の内容を国民の皆様によく知ってもらい、骨と関節を中心とした体の運動器の健康が、体の健康の維持に如何に大切であるか、日常生活で注意していただきたいと考えたからです。

日本は世界一高齢化の進んだ国で、今年9月15日現在65歳以上の高齢者の人口は3,074万人で、総人口の24.1%となり、人口・割合ともに過去最高となりました。超高齢社会に入った2007年に日本整形外科学会は、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)という、「運動器の障害」により「要介護になる」リスクの高い状態になる概念を新たに提唱しました。

2010年の厚生省の調査によると、要介護の原因のトップは運動器疾患(骨折、関節症など)で、次いで脳卒中、認知症という順番になり、健康寿命を延ばす、即ち要介護期間を短くするためには、運動器疾患による寝たきり防止、ロコモティブシンドローム対策をすることが重要です。

今年も10月14日に中国新聞社ホールで「運動器の10年・骨と関節の日」を開催しますが、今年度のテーマは「ロコモティブシンドロームの要因としての骨折の予防と治療」です。メタボリックシンドロームに比べるとロコモはあまり知られてませんが、皆さんに広く認知してもらい、健康寿命を延ばしていただけるよう、取り組んでいきたいと考えています。

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